岡崎城西高等学校の美術部が、岡崎市東公園動物園にいるアジアゾウ「ふじ子」の実物大の像を制作しています。

毎年文化祭に共同制作を行っている美術部。今年は立体が作りたいという3年生たちの話の中で、ゾウの話が出たのをきっかけに、市内にいる「ふじ子」について調べてみることに。その頃行われていた東公園動物園のクラウドファンディングを知り、実物大の「ふじ子」を作ることでPRの役に立てるのではと考え、東公園の方や獣医さんに相談し制作することにしました。その大きさは体高: 2.7メートル、体長: 3.6メートル。「ふじ子」の細かなデータを提供いただき、7月下旬から制作を開始、現在までの作業日は約1ケ月。金属パイプ、木材の上に、段ボールをボンドや膠(にかわ)ではり、形作られた像は、アクリル絵の具での色塗りや毛並みの再現など、細部にまでこだわった作業が続けられ、文化祭で公開される予定です。実在するものを形にすることはとても難しいと顧問の福岡先生。この日も先生からの指摘を受け、作業の間にミーティングが行われました。飼育員さんや獣医さんにもお墨付きをいただけるよう、完成に向けがんばっていました。

文化祭では、いのちや環境問題についても自分事として考えてもらうきっかけになる展示を考えているそうです。岡崎城西高等学校の文化祭一般公開は、今週9月21日(土) 午前10時~午後2時30分です。ぜひ実物をご覧ください。

★2024年度岡崎城西高校文化祭について※高校WEBサイトの案内が開きます


制作の中心、美術部部長の竹内さん(3年)にお話を伺いました。

Q.竹内さん個人の作品も立体ですが、立体の魅力とは?

 A.大きくてインパクトがあるところ。かぼちゃを作った時もそうですが、見てくれた人から好評だったのがすごくうれしくて、大きなイベントの時は立体を作ります。

Q.美術部で一番印象に残っていることは?

 A.いい意味でも悪い意味でも、個人作品の「ピーマン」を作った時のこと。完成予定3日前に重量オーバーが分かり、作品を削ることに。同じ日にスマホを壊したり、サポートしてくれている親にも迷惑かけてるという思いもありで、思い出深い作品です。あと、いい印象に残っていることは、今の制作。制作によってチームワークが深まったと感じています。「ふじ子」を作る思いが部員みんな強くて、一生懸命作っている姿にじーんとします。

Q.顧問の福岡先生に一言

 A.一言言うとしたらやっぱり「ありがとうございます!」っていう感謝(の言葉)が出てきますね。あとは「最高!」

福岡先生には作品や制作について、たくさん相談にのってもらったという竹内さん。文化祭で引退となりますが、芸大進学を目指し、今後も素敵な作品を生み出してくれるでしょう。楽しみですね。