学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第4章 真の地域貢献めざし - イノベーション新たに #2 (第150話)
公開日 2012/11/05
産学連携で開発したコンビニ弁当 学校で教えている学校知と卒業後企業及び社会で必要になる実践知との間には大きなギャップがある。これは昔から指摘されていることであり、人材育成上の大きな課題だ。このギャップの解消を目指して、学生に実践的な教育を施す大学が近年多くなってきている。ビジネスをはじめあらゆる分野で外部環境の変化は加速している。次々に押し寄せる変化の波を乗り越えるためには、いち早く変化をつかみ、それに適応して迅速に行動する能力が求められる。こうした能力の基礎を育成するのが教育の役割であり、大学教育が根本的に変化することが求められている時代だ。
 絶えまなく引き起こる様々な問題を認識し、それをビジネスチャンスと捉え、多様な立場の人と協力し合いながら、問題を解決して社会に成功をもたらす、そうした能力を身につけた人材を育てるには、どういう教育を行っていけばよいのだろうか…。
 教育にイノベーションを…と考える寺部曉理事長は、こうした問題を常に真剣に追究していたが、やがてPBL(Project/Problem Based Learning)という教育手法に着目し、これを導入することにした。

―人は誰でも「無限の可能性」を持っている。一人ひとりの潜在能力を可能性の限界まで引き出す。それが教育です―学園の創立者・寺部だいはこう明言した。その信念を受ければ、そこに自ら主体的に能力を引き出す“自己開発力”が求められる。それをPBLで培うことにしよう…。

 学園では、平成18(2006)年、学生にとって生きた学習の場を創出するために大学とコンビニエンスストアを経営する株式会社ココストアとの間で産学連携協定に調印し、まずは大学家政学部と経営学部において、ココストアの弁当開発をPBLの手法で進めた。
 だが、この安城学園でのPBLは更に骨太な内容を加えることになった。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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