学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 教育改革を実践 #2 (第52話)
公開日 2012/07/03
愛知学泉大学豊田キャンパス 今、経済の世界だけでなく政治の世界においても、努力(インプット)だけで評価される時代ではない。きちんと成果(アウトカム)を出して、始めて評価される時代になってきている。そして、このような現代社会に適応して生きていくためには、学校教育が従来力を入れてきた基礎学力と専門的知識・技術を身につけることだけでは不十分である。問題解決能力が求められている現代社会では、具体的な問題を実際的に解決する際に不可欠な行動特性(本学の場合、「社会人基礎力」)も併せ持って身に付けることが求められている。そして、この行動特性は、複数の人間で何らかの問題を解決できたという数々の成功体験を通して始めて身に付いていくものである。即戦力が求められる現代社会では、社会に出る前の学校段階でも様々な機会を設けることが必要である。
 学園では、「共通の目標を複数の人間で実現するときに、基礎学力と専門知識・技術とともに不可欠な能力」として「社会人基礎力」を位置付けており、学生たちが“より良く生きるための行動特性”を獲得するモデルとして、新しい教育システムを展開・推進しているのである。
 単に企業で成功するための手段としての行動特性を獲得させるというのではなく、職場および地域社会でより良く生きるための行動特性なのであり、これほど現代社会に視座を置く教育は少ない。
 企業はその現場に活きてくるような教育を求めている。そのため、社会が求める人材として成長させる仕掛けを創る。地元企業でリーダー格で活躍するコア人材の育成を目指す、いや、さらに大きく、いわば“明日の日本をプロデュースする人材”の育成を図る…安城学園が描く遠大な青写真がそこにある。

「教育とは、一人ひとりの潜在能力を可能性の限界まで開発することです」

 という創立者・寺部だいの教育信条から、大学では、こうした視座に立って、この教育改革を「無限の可能性―潜在能力の発揮」と標榜する。

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 安城学園の近年の教育活動は目覚しい。特に愛知学泉大学の教育改革は瞠目(どうもく)的である。何がめざましいのか。何をもってめざましいというのか。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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