『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 教育改革を実践 #1 (第51話)
公開日 2012/07/02
ここで、時代と社会の変化に先進的な対応を見せる「安城学園教育」の特色にスポットを当ててみたい。
安城学園は、安城市、岡崎市、豊田市という西三河の中枢都市に教育拠点を置き、それらの地域に密着した教育活動を展開している。そこに、西三河地域を代表する私学としての存在感を示すとともに、地域の人々からは「地域の老舗・名門学園」という親しみをこめたイメージを持って、高い声価が得られることになっている。
そのイメージは何から生まれているものだろうか。それは、実に明治末期から1世紀を迎えようとする学園の地域に密着した長い歴史と伝統によってもたらされたものである。
だが、いま学園は、そうした歴史と伝統を基盤としながらもう一度創立時の原点に立ち返って新しい教育改革を推進している。
安城学園は「庶民性」と「先見性」を建学の理念とし、この建学の理念を具体的に展開するために、「まちづくりのためのひとづくり」というコンセプトのもと、地域社会で活躍できる人材育成を目指し、企業や行政機関などと研究・連携しながらさまざまな活動を行っている。
それは、“実学”の実践でもある。知識・技術を活用し、問題を解決する経験を通して社会人基礎力を育成する実践的な生きた学びの場を提供する―こうした新しい教育への取り組みは企業界、自治体等各方面から注目され、期待されている。
大学卒業生のうち、就職希望者はこの20年で1.5倍の45万人程度にまで増えたという。この就職人口増は必然的に就職難につながり、就職氷河期が長期化すれば大学の淘汰がひき起こされないとも限らない。
今多くの大学が目指すのは「就職に強い大学」と評価されること。これが大学全入時代に生き抜くための一つの手段なのだ。
あえて端的に見るとき、「社会人基礎力育成」は“就職対策の切り札”として位置づけられ、いわば「出口戦略」として推進するもののようにも早合点されそうだ。だが、その教育内容をつぶさに見ると、単なる“就職対策”だけにとどまらない新しい教育のカタチが見えてくる。
安城学園は、安城市、岡崎市、豊田市という西三河の中枢都市に教育拠点を置き、それらの地域に密着した教育活動を展開している。そこに、西三河地域を代表する私学としての存在感を示すとともに、地域の人々からは「地域の老舗・名門学園」という親しみをこめたイメージを持って、高い声価が得られることになっている。
そのイメージは何から生まれているものだろうか。それは、実に明治末期から1世紀を迎えようとする学園の地域に密着した長い歴史と伝統によってもたらされたものである。
だが、いま学園は、そうした歴史と伝統を基盤としながらもう一度創立時の原点に立ち返って新しい教育改革を推進している。
安城学園は「庶民性」と「先見性」を建学の理念とし、この建学の理念を具体的に展開するために、「まちづくりのためのひとづくり」というコンセプトのもと、地域社会で活躍できる人材育成を目指し、企業や行政機関などと研究・連携しながらさまざまな活動を行っている。
それは、“実学”の実践でもある。知識・技術を活用し、問題を解決する経験を通して社会人基礎力を育成する実践的な生きた学びの場を提供する―こうした新しい教育への取り組みは企業界、自治体等各方面から注目され、期待されている。
大学卒業生のうち、就職希望者はこの20年で1.5倍の45万人程度にまで増えたという。この就職人口増は必然的に就職難につながり、就職氷河期が長期化すれば大学の淘汰がひき起こされないとも限らない。
今多くの大学が目指すのは「就職に強い大学」と評価されること。これが大学全入時代に生き抜くための一つの手段なのだ。
あえて端的に見るとき、「社会人基礎力育成」は“就職対策の切り札”として位置づけられ、いわば「出口戦略」として推進するもののようにも早合点されそうだ。だが、その教育内容をつぶさに見ると、単なる“就職対策”だけにとどまらない新しい教育のカタチが見えてくる。
(つづく)
※ 文中敬称略
※ 文中敬称略