『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 部活も教育のステージ #7 (第40話)
公開日 2012/06/19
顧みれば、男子バスケットボール部のスタートは平成11(1999)年のこと、部の年齢はやっとティーンエイジャーにさしかかったところだ。
もともと女子校であった安城学園高等学校がその年4月から男女共学となって、男子1期生が入学し、男子バスケットボール部が誕生した。1期生の保護者たちは人数が少ない子どもたちのために、試合会場ではマネージャーの代わりも務めたりして、子どもたちと一緒に部活動をした。そうした熱情が作用したのか、初年度から県大会に出場を果たすなど大活躍を見せた。部旗「挑戦」はそうした日々の成長の中で生まれた。1期生が卒業した平成14(2002)年3月に、後援会も立ち上がった。こうした努力・バックアップによって、いつしか全国大会出場連続4回、全国高校総体2年連続7回、全国高校選抜大会3回出場する「もはや県内では常勝チームといって過言ではない」と評される強豪チームとなっている。
一方、女子バスケットボール部も負けてはいない。ここ3年(平成19〜21年)の高校総体県大会での成績も3位、準優勝、3位と常に上位を占め、準優勝の年、平成20(2008)年には全国大会へ出場している。
だが、“バスケット王国”を誇るこの安城学園高等学校にしてなお未だ果たせない夢が、“全国制覇”の悲願とともにあった。それは、“男女そろっての全国大会出場”だった。男子部では、高校総体県大会でのここ2、3年の成績は、優勝(平成19年)、3位(平成20年)、準優勝(平成21年)で、女子部が全国大会へ出場した時には男子部は涙をのみ、男・女子部がそろって県代表校として全国大会へ出場することは、いま一歩のところで適わなかったのである。
そうした中、平成22(2010)年は女子部も2年ぶり16回目の出場を果たし、その“アベック出場”が現実となった…。
(つづく)
※ 文中敬称略
※ 文中敬称略