『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 学部再編で推進さらに #5 (第32話)
公開日 2012/06/09
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身につける可能性は、学部案内のパンフレットにも標榜されるように、いくつかのキーワードに密接につながっている。いわく、[ビジネスセンス][マネージャー][仲間][まちづくり][地域][グローバル][エンターテインメント][起業家][情報技術][スポーツ][未来][夢]―。
安城学園の「無限の可能性」プログラムは、これら「新たな可能性」を目指してより発展的に、深化することになるのである。
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「現代マネジメント学部」―名称も耳新しかった。
学部名称には時代の変遷がある。その移り変わりを、寺部曉理事長はこう表現する。
「学部名称は、もともと文学部、法学部、工学部、理学部…というように漢字1字で表された。それが、理工学部というように漢字1文字のものを合成したのが、学部名称の変化の第一期。戦後になると、経営情報学部、国際関係学部のように2つの概念、目で見ると2文字の漢字を合わせた4文字が使われ、次にカタカナが入ってきた。例えば、情報コミュニケーションというように、漢字とカタカナ混じりの学部名が出てきた」
そういう意味では、「現代マネジメント学部」は当世風のネーミングであった。
しかし、寺部理事長は強調した。
「経営学部を現代マネジメント学部とカタカナ混じりにした事例はある。だからといって、安城学園の現代マネジメント学部もそうであるというものではない」
新学部は経営学部を単に言い換えたものでないのだ。
「現代マネジメント学部は、経営学部とコミュニティ政策学部をベースにして創るのである。だから、両方の良いところ、追究するところ―すなわち『ビジネスセンス』と『コミュニティマインド』を兼ね備えた人材を育成するのが新学部の狙いで、1+1=2ではなくてプラス・アルファーを図るものである」と。
寺部理事長は、新学部の特徴を、学部の学問領域が社会学と経済学の2分野に及ぶ融合のものであることを強調した。
ここに、あえて2学部を1学部に融合した意図があった。
(つづく)
※ 文中敬称略
※ 文中敬称略