学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 活動を学園全体に #4 (第24話)
公開日 2012/05/31
安城学園高等学校バスケットボール部 安城学園の系列校が、地域の商店街やまちおこし団体と連携してイベントをつくりあげていくのは、学園のポリシーによるものでもある。
 学園では、「まちづくりのためのひとづくり」を高く標榜している。「まち」をつくり、そして「ひと」をつくるため、地域社会を「生きた学びの場」として、積極的にまちづくりに参加するのである。
 地域の中でさまざまな活動を展開する、これがある意味で、高校での「社会人基礎力」を育てることにつながることにもなろうか。
 高校サイドからは、その他、「クラブ活動や自主活動が社会人基礎力育成の評価シートに適応するであろう。高校版評価シートなども具体的に検討してみたい」といった意見も寄せられた。高校(安城学園高等学校・岡崎城西高等学校)においては、スポーツ系、文化系を問わず全国レベルの実力を発揮するクラブが多く、クラブ活動は生徒の潜在能力を開発する一因を担っているからだった。
 また、幼稚園関係の教職員からは、

「幼児期の教育が社会人基礎力育成の基礎となる一番重要な時期と再認識した」

 と肯定されるものの、

「(社会人基礎力は)大学、短期大学中心の内容になりがちなので、幼稚園は独自の討論会を持つことも今後考えてほしい」

 といった要望もあり、成長段階により取り組みのノウハウの違いの必要性が浮き彫りにもなった。

* * * * *

 ともあれ、平成20(2008)年は安城学園の“社会人基礎力育成元年”と位置づけられた。
 ベクトルを定めて、翌年の平成21(2009)年の学園報告討論会では、大学・短大・高校が「安城学園の高・大(高・短)教育連携の更なる進化を目指して!」、幼稚園が「遊びを通じて学ぶ」といったテーマをそれぞれに設定するなど、課題の追求を進めていった。こうした中で、学園の各設置校では社会人基礎力をキーワードにめざましい活動を繰り広げていった。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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