『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 活動を学園全体に #2 (第22話)
公開日 2012/05/29
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寺部曉理事長は至り着いたこの思いを、会合の趣旨説明でも述べた。
この日は土曜日でもあり、久しぶりに学園の全教職員が一堂に集まって行われただけに、豊田キャンパスが誇る大講義室(階段教室)もぎっしり席が埋まって、見るからに熱気にあふれていた。
学園報告討論会では、まず「社会人基礎力を活用した潜在能力の開発」をメインテーマ、「教員の教育力と事務職員のマネジメント力の向上をめざして」をサブテーマに選んだ趣旨が寺部理事長から説明されたあと、「社会人基礎力を活用した教育あるいは学習の可能性」と題する基調講演が行われた。講師は河合塾の山本真司、小松原潤子。河合塾は社会人基礎力を教育機関で育成する事業を経済産業省から委託されているのだった。教職員たちは、それを聴講して、まず社会人基礎力とは何かを理解した。
次に、産学連携による社会人基礎力育成・評価事業に参加して弁当開発に取り組んだ家政学部管理栄養士チームのプレゼンテーションを見て、社会人基礎力に取り組むことによって得られる成果を実感した。
そして午後は、「社会人基礎力をキーワードにした新しい教育プログラムの構築を目指して」というテーマでのパネルディスカッション。
パネリストには、外部から山本真司(学校法人河合塾)、小林一之(日本私立学校振興・共済事業団副主幹)、羽柴善典(盛田エンタプライズ株式会社総務部長)、毛受芳高(NPO法人アスクネット代表理事)、また大学から安藤明美(家政学部教授)、浦上拓也(経営学部准教授)が参加して、約2時間にわたって熱心に討議された(役職は当時のもの)。
(つづく)
※ 文中敬称略
※ 文中敬称略