学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 活動を学園全体に #1 (第21話)
公開日 2012/05/28
第10回学園報告討論会で話す寺部理事長 社会人基礎力育成が大学の各学部で展開されるなか、その輪は学園全体に広げられていった。
 その引き金は、平成20(2008)年6月14日、豊田キャンパスで行われた「第10回学園報告討論会」だった。

「本日は、社会人基礎力に関するキックオフセミナーであります」

 討論会の冒頭の趣旨説明で、寺部曉理事長はこの会合をこう明確に意義づけたのだった。
 安城学園では、およそ400名に及ぶ教職員がいる。その全員が参加して各設置校の取り組みの報告と意見交換を行う「学園報告討論会」が平成11(1999)年から開催されており、また、年始には、一堂に会した全教職員に、理事長からその年の方針が明示される「新年交礼会」が行われる。
 これらは、学園全体で取り組む共通目標を互いに確認し、学園関係者全員の一体感と結束を醸成する重要な行事でもある。
 学園報告討論会は、第1回の「元気な大学・短期大学づくりを目指す」を皮切りに、「縦の接続・横の連携」(第2回)、「『学生・生徒・園児が元気になる教育』とは?」(第3回)…など、テーマを変えては、学園のあり方を多面的に追究してきたが、この第10回では「社会人基礎力を活用した潜在能力の開発―教員の教育力と事務職員のマネジメント力の向上をめざして」がテーマに設定された。
 大学で取り組んでいる社会人基礎力を、短期大学、高校でも活用し、高校と大学、高校と短大の教育連携を深めようというねらいがあった。社会人基礎力をうまく活用すれば、学生・生徒・園児および教職員の潜在能力を顕在能力に変換され、学園のパフォーマンス向上が期待されるという希望もあった。
 社会人基礎力を学園全体にひろげようという発想の展開には、寺部理事長のある強い思いがファンクションとして働いていた。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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