学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 社会人基礎力を学生に #1 (第11話)
公開日 2012/05/16
安城にある学園法人本部 安城市、岡崎市、豊田市にそれぞれキャンパスを構え、愛知学泉大学をはじめ愛知学泉短期大学、安城学園高等学校、岡崎城西高等学校、愛知学泉大学附属幼稚園、愛知学泉大学附属桜井幼稚園、愛知学泉短期大学附属幼稚園と、1大学・1短期大学・2高校・3幼稚園を設置する一大総合学園─。それが安城学園である。
 学園は「地域とともに生きる」という学園全体のコンセプトのもと、実学を学びの中心に据え、地域社会で活躍する人材を送り出している。その存在は西三河地域における重要な教育機関として大きく認知され、地域社会との密接なつながりを映して、多くの企業・団体とさまざまな産学連携・官学連携を行い、地域のイベントにも積極的にかかわっている。
 その中で学生・生徒・園児たちは教室の中だけでは経験できないさまざまなことを体験している。そして特に愛知学泉大学でいま推進・展開する教育プログラムがある。それは、名づけて社会人基礎力育成プログラム「無限の可能性」―。家政学部の弁当・いちじく加工食品の開発など産学連携・官学連携事業はその一環の活動なのだ。
 「社会人基礎力」とはやや聞きなれないことばだが、それは、経済産業省が提唱・推進している行動特性である。
 経済産業省では、平成18(2006)年2月からその育成、活用にむけて動き出し、大学に対して、4年間の大学教育のさまざまな授業等において、体系的に社会人基礎力の育成に取り組む教育システムを開発する事業に取り組むことを呼びかけた。これに全国から多くの大学が応募したが、愛知学泉大学は数ある応募の中から実践校として選ばれ、この「社会人基礎力育成」事業に取り組むことになった。そして今、それらの実践を通して参加した学生たちの「社会人基礎力」を著しく向上させているのである。
 ところで、経済産業省は「社会人基礎力」なるものをなぜ提唱するに至ったのであろうか。
 そこには、大学生の学力低下や、基礎学力や専門知識に加え、コミュニケーション能力や実行力などが低下して社会への適応性が弱まってきていることへの危機感があったのだ。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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