学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 産学連携で商品開発 #1 (第4話)
公開日 2012/05/08
産学連携で開発した創作弁当「大地の愛実」シリーズ「いらっしゃいませ!…」

 来客がいつになく足しげく訪れる。店内に迎える声も弾(はず)む。
 惣菜(そうざい)店では、「多彩菜(たさいな)弁当」、「満菜強Ca(まんさいきょうか)弁当」といった、ちょっと変わったネーミングの弁当が特別に売られていた…。

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 愛知県は、商店街を取り巻く環境が大きく変わる中にあって、地域の食・人・物・文化・歴史を活かすなどして特徴ある取り組みをしている商店街を「ブランド商店街」として、県内で32カ所選定し、活性化を促している。その一つに安城中央商店街連盟がある。JR安城駅周辺の安城セントラル・安城市御幸・安城市本通り・安城市朝日町・安城市日の出町・花の木の6つの商店街で構成されている。
 「駅前通りはシャッター通り」とよく揶揄(やゆ)されるが、JR安城駅前の商店街はシャッターが下りっぱなしの店は少なく元気がある。徒歩数分の圏内に、安くて美味しい食べ物店からさまざまな飲食店、流行のファッション、日常の生活用品もまかなえる店、商業だけでなくいくつかの金融機関も拠点を置く市の中心街だ。安城7夕まつりのメッカでもある。
 その一画にいくつかの手作り惣菜の店がある。「手作り惣菜玉木屋」、「おかずの松美屋」…。和風・洋風の惣菜・弁当・仕出し料理等を提供している。
 玉木屋のモットーは「体にやさしく、食べておいしい」。無添加にこだわり、手作りの家庭的な味を売りにする。松美屋は無添加の地元野菜をふんだんに使った「野菜の煮物弁当」がメイン商品だ。
 これら手づくり惣菜の店は近隣市民の人気が高い。徒歩はもちろん、自転車、バイク、車で買いに来るおなじみの人気店だ。
 それらの店で、平成22(2010)年2月〜3月、新しい弁当が売り出された。
 愛知学泉大学家政学部の学生と総菜店が協力し、地産地消を取り入れ健康に配慮して開発した創作弁当「大地の愛実(めぐみ)」だ。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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