学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第4章 真の地域貢献めざし - イノベーション新たに #5 (第153話)
公開日 2012/11/08
家政学部こどもの生活専攻で学ぶ学生 学校法人安城学園では、最初に大学の産学連携事業から社会人基礎力を導入した。次に、4年間の大学教育プログラムとして社会人基礎力を導入しつつある。
 さらに学園では、愛知学泉大学男子バスケットボール部で意識的に社会人基礎力の導入する実験を行っている。部には全国大会に常時出場したいというはっきりとした共通目標があり、従来から社会人基礎力のようなものを活動を通して身に付けさせていたので、監督も部員もスタッフもこの社会人基礎力という行動特性が極めて重要だと位置づけている。
 このためには、個人レベルで社会人基礎力を構成する能力要素を発揮することが求められているだけでなく、チームの主体性、発信力、実行力、柔軟性等々というように、チーム自体も社会人基礎力の能力要素を発揮することが求められている。
 つまり、社会人基礎力はもともと個人単位で生み出されたものだが、これを組織単位でも活用することができる―と、安城学園では発展的にとらえているのである。
 さらに、共通の目標を複数の人間で協力・協動しながら実現する場面として安城学園ではコミュニティも視野に入れているので、コミュニティがコミュニティとして機能するためにもこの社会人基礎力は応用され得ると考えているのである。

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 こうして「社会人基礎力育成事業」が安城学園で展開されていく中、学園は平成19(2007)年、安城市桜井町にあった短期大学幼児教育学科を岡崎キャンパスに移転して、岡崎キャンパスに大学家政学部と短期大学を集結する体制を整えた。
 ついで翌平成20(2008)年、大学家政学部に「こどもの生活専攻」を開設した。こどもの生活専攻・管理栄養士専攻・家政学専攻の3専攻体制(現行)になり、岡崎キャンパスは「ライフスタイルをデザインする」というモチーフに基づいて、大学の豊田キャンパスは、「地域社会をデザインする」というモチーフに基づいて教育改革を行うとしているのである。
 大学では平成23(2011)年春、「現代マネジメント学部」を発足させた。それまでの経営学部とコミュニティ政策学部をベースにして、「ビジネスセンス」と「コミュニティマインド」、つまり経営学部とコミュニティ政策学部のそれぞれの特長を融合し、問題解決能力を身に付けた人材の育成を図った。いわば1+1=2ではなくて2+αを期待したのである。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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